世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論
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感想
文学やアートをやってる人にこそ読んで欲しい
理解が困難な量子物理学が、物理に馴染みのない人でもチョットワカル気になれる本
物理より哲学を知っている方が読みやすいかも
もっと知りたい人には146の出典がついている
以下、読んでる時に思ったこととか発見のメモ
シュレディンガーのΨは確率の予測しかできない
観測すれば一意に定まる、現実を変えられるかのよう
エネルギーは離散的な値しかとらない
位置に速度をかけたものと速度に位置をかけたものが異なる
量子力学における位置、速度は行列で表されるため
不可解であるしまだ解き明かせていない
$ XP-PX=i\hbar
Xは量子の位置
Pは速度と質量の積
ともに行列であるから、順序を変えると値はまったく変わったものになる
粒子が私達に観測されているかどうかなど粒子にとってはどうでもよいのでは?
直感
そのとおり
粒子にとってはすでに値が決まっているが、粒子と関係を持たない私達にはさまざまな状態の重ね合わせになる
宇宙に創造者がいて、人間(または他の観測可能なthings)のために宇宙を作ったとした場合
それを観測する=アクセスするまでは状態が決まらなくてもよい
コンピューター科学的
観測者とそれに関係が生じると、観測者は量子干渉を見れる
多世界解釈
波Ψが相互作用しあらゆる平行世界が存在する
私達が観測する現実の現象については結局わからない
別の変数(位置や角運動量)が必要だが多世界解釈ではその説明がない
隠れた変数
ルイ・ド・ブロイとデヴィッド・ボーム
波Ψが相互作用し量子干渉は収束する
実際の電子も存在する
波Ψが電子を誘導する
古典力学と同じように予測できる!
しかし波の本当の状態が分からない
これが隠れた変数
結論: 観測不可能である
この理論は相対論に全く従わない
Ψをそれほど真剣に受け止めず、
確率を計算する手段でしか無いとする
私達の認識の要約
QBイズム
観測者が知りうることしか語らない、語れない
観測者もまた観測される
関係の世界
本質は「属性」である
あるものが他のものに及ぼすもの
量子重ね合わせは存在するし、存在しない
人間から見れば重ね合わせが生じる
猫から見れば起きているか眠っているかのどちらか
ある観測者にとっての現実は、ほかの観測者にとっては現実でない
エンタングルメントの話あたりからまじでわからなくなってきた
客観性
ある程度の数の人間の主観によってしか担保されない
レーニンのマッハ批判、それに応答するボグダーノフ
レーニン「『自分だけが唯一実在するものであり、他のものは自分の精神世界にすぎない』って言いたいんだろ!」
ボグダーノフ「『感覚』は世界が世界に示す現象でしかないで」
レーニン「この世界には時間と空間のなかを動く物質以外に何もない、唯物論ってなあそういうもんだろ」
マッハ「対象物を現象間の結び目として捉えたらいいのに…」
過程や出来事、ひいては関係論的な属性や関係が織りなす世界の観点に立つと、物理的現象と心的現象の隔たりも、それほど深刻には見えなくなる。なぜならどちらも、相互作用が織りなす複雑な構造から生じる自然現象と見なせるようになるからだ。
結局人間にはその「複雑な構造」が理解できないんじゃ